とがり葉

メモ、雑記用。ちょいちょい愚痴。

イラスト制作過程(2019/05)

はじめに

GW中にブログを更新したかったので、ツイの方でアンケートを取って一番多かった内容のもの、

イラスト制作過程(メイキング)

の記事にしました。

しっかりとデジタル彩色したのが久しぶりなこともあって、 「以前の自分はどんな描き方をしていたんだろう?」と、作者自身も探りながら作ってます。
あまり時間が取れなくなったこともあって、レイヤーモードを多用するような、ちょっと捻った描写は止めてますが、
彩色時の明暗・空間解釈はそう変わってない・・・・・・はず。

ちなみに、一度

作業中に電源が落ちた&データごと壊れて修復不可になった

ので、予測不可能なバグの防止にシンプルなキャラ立ち絵でのメイキングとなります。

息抜きも兼ねてちゃんと背景も描きたかった・・・・・・。

利用ツール

  • ソフト: GIMP2.10.10 + G'MIC2.6.1
  • ペンタブ: ワコムインテュオスCTL-490/B
  • その他: スキャナー、作画資料、作業用BGM、コーヒー、etc.

線画の取り込み

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下書き・ペン入れはアナログ。
作業の都合上、下書き状態はスキャンする余裕が無かったのでご容赦。

清書のペンは硬筆or軟筆タイプの筆ペン。今回は筆サイン細字、呉竹の硬筆14号、筆之助しっかりタイプを使い分けながら。

似たような筆ペンでも、メーカーによって、
入り抜きしやすさ・劣化速度・筆圧補正・基準の太さ が異なるので、適材適所でペンを使います。
「髪の毛には筆圧補正のかかりやすい筆サイン」「柔らかいものはグニュっと曲げて行ける呉竹」「硬いものには筆之助しっかりで均一に」といった具合に。

消しゴムかけは10分ぐらい置いてから。

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スキャン後は、今回、

  • ゴミ・描写ミス部位を白く潰す
  • 画像サイズ調整(選択範囲作成→「画像」→「選択範囲で切り抜き」)
  • 露出、メディアンぼかしを使って少し滑らかになるよう補正
  • 明るさ/コントラストで大幅に白黒補正

の順で調整。

塗り分け

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先の作業用の下準備も兼ねてレイヤー追加。ここは、

"_p"と"line"のレイヤー順序さえ間違えなければ&2つを最上層に置けばOK。

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アクティブレイヤーを一番上の"_p"にして、固有色を置いていく。キャラ以外の、背景透過用の色(今回は濃いピンク)も置く。

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全ての配色が完了したら、
「フィルタ」→「G'MIC-Qt...」→「"使用可能なフィルタ" の "Black & White" 」
 →「Colorize Lineart[Smart Coloring]」を選択
 →「ColorizeMode」を「Extrapolate Color Spots on Trasparent Top Layer」に指定
 →「入力/出力」の"入力レイヤー"を"アクティブなレイヤーとその下のレイヤー"にしておく
 →「OK」

で、自動塗り分けしてくれる。どちゃくそ便利!!!

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一番上に置いた"_p"のレイヤーは要らないから削除。

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後は画像内、雲マークのような塗り漏れ・塗りミスを訂正しつつ、線画の気になった部分も一緒に直していく。

満足できるところまで整ったら、線画レイヤーを右クリックして「アルファチャンネルの追加」、
「色」→「色を透明度に...」で透明化。

アルファチャンネルが存在しないと透明化コマンドが選択できないので注意。

線画は透明度ロックをしてから、黒寄りの紺色(彩度6~10、明度15~20)で塗りつぶし。

彩色1

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色分けされたレイヤーを "paint" にリネームして、作っておいた "paint_g" のフォルダーに入れる。
既に入ってある "bg" レイヤーは背景用(こんな色にしたいなー、と決まったらすぐに作るようにする)。

"paint" レイヤーを複製して、片方を"(mask)"にリネーム、レイヤー非表示。

"paint" レイヤーの背景用マスク(ピンク)を選択、「消去」で透過(これで "bg" レイヤーも表示される)。ここまでが彩色の為の下準備。

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固有色の塗り込みより先に線画を整えたくなったから、"line" レイヤーをアクティブにして塗り込み。

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線画の色をエアブラシで置く→ 欲しい色のところをスポイト→ 色相・彩度ちょっといじる
の順序で色を作る。
色を置かずに目測で作る時もありますが、失敗率が高いので素直にスポイトに頼る方がいいと思います。

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この段階で更なる塗りミス・漏れに気付いて、
 "(mask)" レイヤー消去→ "paint" レイヤー修正、コピー→ "(mask)" レイヤー再作成
この操作に関しては、彩色が終わるまで気付き次第、何度もやっていたり。

ある程度描き込んで満足したら、固有色の塗り込み作業にシフト。

彩色2

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作成した "(mask)" レイヤーをアクティブレイヤーにして、「色域を選択」ツールで塗っていきたい色部分をクリック。

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"paint" レイヤーをアクティブにしてから、塗り込み。
キャプの時点(特に額の陰影操作)で迷いが見えていなくもない・・・・・・。

陰影彩色の際は、「鉛筆」「ペン」「エアブラシ」とデフォルトで入ってる硬さ25~100のブラシを使い分けながら作業を行います。
「ぼかし」や「にじみ」は使いません。質感は「ブラシツールの種類」「ブラシの硬さ」「筆圧での透明度調整」「色見の変化」で描写します。

また、今回は控えめに済んでますが、 "paint" レイヤーと "line" レイヤーを行き来しつつ作画して画面調整を行うのもあって「このパーツ塗ったから次の行こ~」ではなく「今こっちが気になったからここ塗るわ~」なスタイルがメインです。無節操!

以下、キャプチャ取れた分の塗り込み過程。今回は氷の手の描写が特に、自分好みに仕上がりました。

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(3枚目のちょいちょい見えてる青い光は、後で追加する氷要素用にライティング確認もあって描いてるものです。ぶっちゃけ深い意味は無い。)

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キャラの彩色後、 "line" の上に "+shade" のレイヤーを追加。レイヤーモードは「ハードライト」。
先の塗り込みだけで対処しきれないような青い光や落ち影を追加。

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キャプ忘れのため、かなり進んだ状態のもので失礼。

「本にある魔術を利用して、右手を強化している」雰囲気を分かりやすくするために、右手周りに魔法陣を入れます。

氷属性っぽい魔法陣がいいなー、ってことで、今回は愛羅さんの作成された以下の素材をお借りしました。
【作って】魔法陣素材6【みました】

DLした素材を作業画面にドラッグ&ドロップし、「レイヤー」→「レイヤーをキャンバスに合わせる」でレイヤー描写範囲を整えてから、「回転」「拡大・縮小」「ハンドル変形」などでパース調整。透明度ロックをして黒っぽい水色で塗りつぶし、レイヤーモードを「覆い焼き」に変更。

また、ライティング確認用に用意したレイヤーをリネームして "ice" 、新しく "smoke" レイヤーを作成し、粒のようなものや透明な氷の破片、冷たそうなもやもやを追加。レイヤーモードは "ice" が「覆い焼き」、 "smoke" が「ハードライト」。

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完成まで

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最終調整に入るので、作業ファイルのコピーを取ってそっちで仕上げていきます。

調整用データの方はレイヤーを全て結合しておきます(間違えて元ファイルをいじらないように!)。

今回は「青い空間」なので、「色」→「色温度」で青寄りに調整。

画面右端にもう少し暗さが欲しかったので、コントラストをいじったり直に黒を置いたり、折角だからとグロー効果を入れてみたり。

ここに関しては、塗りの段階から「青に寄せた色」を作っても良かったんですが、「後からいじる方が絵の世界を理解できる」うえに、最初からやってて「調整段階で青が強すぎて更に修正を~」となった場合、作業が泥沼化しやすい→やる気スイッチ喪失 になりかねないので、フィルタに頼るのがオススメ。

後はテキストを入れて、公開用に縮小すれば、

完成!

あとがき

以上が、今の針の葉の(やろうとしている)イラスト制作過程になります。

G'MICの"自動塗りつぶし" の機能は、GIMPかKritaでないと今回の方法を使えませんが、固有色塗り分けに何度もイライラした経験があるだけに、こういう便利ツールがあると助かりますね。

元々はクリスタを使ってましたが、自動塗りつぶしツール以外にも色々、理由があって、メインをこっちに切り替えるつもりです。
クリスタにも"自動彩色"の機能はありますが、今回のような”固有色でマスク分け”するような用途とは別物なので、それを想定して使おうとしている人は注意。